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転移石に到着するとセルが57と石をなぞった。すると石が光り始め全身を包み込む一瞬瞬きをし目を開くと転移は終了していた。
「こちらです」
セルの先導についていく。
「その格好ですし、気分屋さんはここで何かしら調達するんですよね?」
「あぁ、食料は必要かもな」
「え?食料だけですか?」
「あぁ、逆に何か必要か?」
氷雨はいつも通りゆるく着た浴衣と下駄姿で来ていた。着替えるのだろうと思っていたセルだったが違うらしい。
「気分屋さんが、それでいいのでしたら…」
少し不安な気持ちがありつつも気にしないことにした。
食料が多くある市場の方へと歩みを進め森の中で必要となるであろう物を買い揃えた。
57階フロアは、下町という感じで人々の活気で溢れている。そんなどこか懐かしさを感じるメイン通りを歩いていると人が多くたむろしている場所が目についた。
「なんだ?あの人だかりは?」
「あぁ、あそこにあるのは掲示板ですね」
「何か速報でも入ったのか?」
この塔の各フロアには、掲示板というものがあり他の階で起こった大きい出来事などの情報を掲載している。速報が入ると人だかりが出来たりする。
「希望の光が、新フロア解放したって!」
「ソルビル団長のギルドね!私あそこのファンなんだ〜」
「私も〜」
近くにいた町女の会話が耳に入ってきた。この人だかりの要因は最新フロアの解放情報によるらしい。
「新しい階を解放したみたいですね」
「そうみたいだな」
「気分屋さんは、移住民なのにあまり興味がなさそうですね?」
「まーなー。それより、早く行くぞ」
「あっ、はい!」
先に歩いて行った氷雨の後をセルは追いかけた。
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