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行き止まりに何度もあたり、今は見つけた川のほとりで休憩をしていた。
「あー疲れたー足いたーい」
ハンナが足を伸ばし嘆く。アシュビは、川の水を汲んで飲み水の補給にしている。
氷雨はそんな光景を岩に座って眺めていた。すると、優人が氷雨の隣に座って来た。優人から近寄ってくるとは思わなかったので少し緊張がはしる。
何か用事があるのかと思い暫く黙っていたが中々、声をかけてこない。
「何かしましたか?」
痺れを切らし、声をかける。
「……昨日の、男の子を助けた時浮遊魔法を使ったのはお前か?」
気づいていたのか…。
優人が、子供を助けるために落ちた時に着地の抵抗を少なくする為、浮遊魔法を使っていた。どうやら、その事を察したらしい。
「ええ、そうですね」
「じゃーあの時馬車を退けたのもお前か?」
それも気づいていたのか
「どうして、そう思うのです?」
「あれだけの重量物を動かせるのはうちのギルドには、数人しかいない。その数人に確認したが誰も何もしてないと言っていた。だから、お前だと思った」
「なるほど、そういう事でしたか。でも残念ながら私ではありませんね。咄嗟のことで私も何も出来ませんでした。すいません」
優人は、納得いかない様な顔をし、暫く黙っていたが程なくしてそうか。と一言言い離れていった。
こんな事で素性がバレたら元も子もないからな。それにしてもあいつは、そいつを突き止めて何をする気だったんだ?
おかしな奴と思いこの事は頭の片隅においやった。
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