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「ヨンヒ様っ!」
ハンスの知り合いのようだ。だが、声の主を探すが一向に姿が見えない。
ハンスを1人残し牢屋を出て辺りを見回すとハンスがいる牢屋の斜め迎えに人がいた。近づくと執事服を着た白髪頭の男が1人。
「お初にお目に掛かります。気分屋の氷雨様」
男は洗礼された動きでお辞儀をし挨拶をする。
「あんたは?」
「私は、アンドレア様の執事をしておりましたヨンヒと申します」
「しておりました?」
「今は訳あってこちらにおります」
「ふーん……ま、いいや、道案内頼む」
牢屋の鍵を開けヨンヒを中から出す。そして、ヨンヒと共に出口へ向かう。最初に出会った女性の元へたどり着くと氷雨は牢を開けハンスの元へ居てくれる様頼んだ。
地下牢から出ると城内の喧騒にヨンヒが息を飲む。
「一体何が…アンドレア様の身に何が起きているのですか?」
「アンドレアの父、国王にアンドレアの命が狙われている。今日はアンドレアの襲名式だったんだが、自分の保身の為に外から雇った者達にこの式をぶち壊す様命令した」
「ロベルト様が、アンドレア様を…?」
ロベルトとは、国王の名前であろう。ヨンヒは信じられないと言った顔をし拳を固く握る。
「あぁ、だからアンドレアが危ない」
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