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「誰かと思えばヨンヒじゃないか」
「お久しぶりですロベルト様。お元気そうでなによりです」
「お前何でここにいるんだ?お前らは地下牢にぶち込んでいたはずだが?」
ヨンヒとハンス、地下牢にいた侍女はロベルトの所為であそこに閉じ込められていたらしい。
「えぇ、あそこも大変居心地が良かったのですが主人の危機とお聞きしたものでして」
「ふんっ、執事長を辞めたお前に主人などいない!」
「ですが私はどんな形であろうと主人に忠誠を誓ったこの身、生涯主人の味方にございます。そんな主人の…アンドレア様の危機を見逃せません!」
「愚か者め…黙ってわしについて居れば良かったものを…」
「貴方様の執事になるくらいでしたら死んだ方がましです」
「貴様っ!調子に乗るなよ!貴様1人で何が出来る!?」
「1人じゃねーよ、俺が目に入ってねーのか?タヌキ親父」
「た、タヌキ!?」
ロベルトは顔を真っ赤にし全身を震わしている。相当頭にきているのであろう。
「貴様…雇い主のわしに刃向かう気か!?報酬が入んなくなるんだぞ?」
「てめーから、報酬なんていらねーよ。さっさと、アンドレアを出せ」
「はっ!そんなに会いたきゃ会わしてやるよ」
そう言うとロベルトの横にあった黒い椅子が反転する。そこにアンドレアが手足を拘束され座らされていた。
「アンドレア様!」
「…よ…ンヒ…?」
アンドレアの様子がおかしい。呼吸が乱れている。拘束されている手と足から尋常じゃない血が出ていることが原因であろう。
「アンドレア様に何を!?」
「こいつに王座を引き継がせようとお前らが画策したみたいだが、残念だったな?こいつにもう王座の権限はない」
「どう言う事だ?」
「こいつの指を全て切り落としたからな!あっはっはっはっはっはっ!」
アンドレアの指であろうかけらにキスをするロベルト。息子の指を切り落として笑いこけるロベルトに言葉を失う。
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