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城内でソルビルを探しているとすぐ見つかった。希望の光の団員達と何か話している様子であった。そこに駆け寄る。
「おい!ソルビル!」
「ん?氷雨くんじゃないか。どうしたんだ?」
「どうしたじゃねーよ。俺の報酬寄越せ」
ん、と手を差し出すとソルビルが首を傾げる。
「残念だが氷雨くんの雇い主は前国王だろ?」
「そーだけど!アンドレアに俺の分はお前に渡したと聞いたんだ。だから、寄越せ」
「がっはっはっはっは。確かに受け取ったな。だが、これは希望の光としての報酬だ。抜けようとしている君には渡せないな?」
くそ、こいつ鼻からこれが狙いだったのか。どこまでも食えねーやつだな。
「氷雨くんが、戻ってくると言うのであれば直ぐにでも渡せるんだがな?」
ニヤニヤと話してくるソルビルが恨めしい。
「ちっ、もーいいわ。それはお前らにやる」
「良いのか?結構な額貰ったんだが?」
背中を向けた氷雨に名残惜しい言葉をかけてくる。一瞬足を止めた氷雨であったが直ぐ様歩き出した。
「氷雨くん!これは、とっておくよ。いつでも受け取りにおいで」
その言葉に何も反応せず氷雨はその場を後にした。
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