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それでも朝は来る訳で1
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SMの部屋とはまたすごいものだ
部屋の中から勝手に逃げ出せないように扉に南京錠を掛けることが出来るのだ
それを掛けてからもう一度シャワーを浴びて洗面器にお湯を入れて部屋に戻った
持ってきた白いタオルをお湯に浸け身体を綺麗に拭いてやる
「ははっ、何やってんだろうな」
自分を嘲笑った言葉は、まだ高校生の子にこんなことをした事に対してか、その後片付けで罪悪感を逃そうとしている事に対してかは分からなかった
-涼太side-
目が覚めると度ぎつい赤色の部屋に目眩がした
自分が何処にいるのか咄嗟に分からず混乱する
「・・そうか昨日俺…」
枯れ気味の自分の声が聞こえ、身体を起こそうとすると筋肉痛のような鈍い痛みが腰や下肢を襲った
「クソッ、あいつぶっ殺してやるッ」
ジャラっと音がした手元を見るとどうやら右手だけまた拘束されたらしい
「よっ、起きた?ってか殺したかったら遠慮せず殺していいからな、お前が更生したらだけどさ」
そのイライラする口調で話すそいつは深くソファに座りテレビを見ていた
「おい、これ外せよ、殺してやるからさ」
ジャラジャラと黒く分厚い手錠を動かして枕を取り空いている方の手でそれを投げた
「物騒過ぎんだろ、いてっ、お前なぁ」
殺してやるという言葉に反論している途中で頭に命中しこちらを振り向いた
「そんなに構って欲しいのか?」
未だにバスローブ姿だということはそいつもさっき起きたんだろう
ゆっくりとこちらに近づいて来るのを見て昨日の出来事を思い出し鳥肌が立つ
「や、やめろッ、来るなっ」
反射的にもう一つの枕を掴み投げるが今度はこちらを見ているため飛んだ枕を簡単にキャッチした
そのままベッドに伸し掛かり枕を端に置いて蹴り上げる脚を抑え込まれた
「やだっ、やめッ」
脚の上に乗り自由な方の左手を掴まれ動きを封じられた
もうだめだと目を閉じると昨日の感覚が思い出され身体を震わせた
「ばーか、勝手に盛ってんじゃねぇよ」
カチャっと音がして右手が軽くなる
「え、」
惚けた声を出して目を開くとニヤリと笑った顔が見えた
「あんなに頑張って綺麗にしたのに汚せるか、もう掃除は飽き飽きだ」
そう呟いて腕に入れられていた力が弱くなりスッと離れた
確かに昨日、自分が汚したはずのベッドは綺麗になっているし身体にもべとつきは無い
「お前が、片付けたのか?」
あんなに酷いことをして来たこいつがそんなことをするんだろうか
そんな疑問で驚いたように尋ねた
「だからそう言ってんだろ」
そう言ったそいつはもうソファに戻りテレビのニュースの続きを見始めていた
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