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解決策
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放課後になり、部室へ向かった。
今の僕は気分はルンルン、今日、テストの答案が返ってきた。どれも前回より点数が上がり、勉強の成果が実ったのだ。…勉強したことを考えると、戀兎のことを思い出す、綺麗な指とか、戀兎に抱きとめられたこととか、……邪すぎる…。
「何をまた百面相して歩いてるんですか?」
部室の前で、うっかり考え事していたら、扉を開けて水森先輩が呆れ顔で立っていた。
「あ!水森先輩!テストが返って来て、先輩のおかげで点数が上がりました、ありがとうございました」
夕祐が笑顔でお礼を言うと、水森は目を丸くして驚く
「勉強を教えたのは私ではありませんよ」
「水森先輩が有馬先輩に勉強教えてあげたらって言ってくれたから、教えてもらえましたから」
水森が不思議な顔をして、瞬きしていると、部室の中から、犬山が飛び出してきた。
「待ってたよ〜!夕祐く〜ん!」
でっかい体に覆われて、視界が真っ暗、ぎゅーって抱きしめられて夕祐は息が苦しくて犬山の体を押した。
「せ、んばい、苦しい…」
「あ、ごめんごめん、可愛かったからつい」
ニコニコ微笑む犬山は楽しそうに嬉しそうにして夕祐の頭を撫でながら、肩をだいてきた。
そんな犬山に水森は背中のワイシャツを掴んで引き剥がす。
「ポチ、紅茶」
「はーい♪」
夕祐から引き剥がされて、紅茶を入れるよう冷たくいわれても、犬山は嬉しそうにニコニコしたまま、奥へと入って行った。
本当に大型犬に見えてきた、尻尾振ってる幻が見える…
中では黒瀬先輩が今日も真っ黒なマントを着て、テーブルで茶菓子を並べていた。
占い部は毎回お茶会からスタートする。水森先輩でと犬山先輩と黒瀬先輩とその日犬山先輩が入れる変わった紅茶の話をしてお菓子を楽しむ。
今日は薔薇の紅茶、オシャレに花びらが1枚浮かんでる。香りが強くて、部屋いっぱいに広がってて、まるでバラ園にいるようだ。
「ところでさぁ〜、すっげ〜気になってるんだけど〜」
隣に座ってた犬山が右手で頬杖をついて左手で夕祐の毛先を摘まんでクリクリとネジって遊びながら話出した
「なんですか?」
「ん〜。この絆創膏キスマークだよね?」
「えへ」って可愛く笑った犬山があまりにはっきり聞いてくるもんだから、驚きのあまり全くリアクションが取れなかった。
「………虫刺されです」
「夕祐くん、嘘が下手くそ〜」
あまりの驚きにそんな嘘しか出てこなかった。自分から見えない場所にあるもんだから…ついつい忘れていて言い訳の一つも考えていなかった。
すると水森がため息混じりにつぶやく
「そういうことか…」
「え?」
「いえ、こっちの話です」
一瞬歪めた眉がすぐに消えて、水森は紅茶を口につける。
水森先輩不機嫌?マキさんのこと相談したかったのに…ってかキスマークってどのくらいで消えるんだろう…
「水森先輩」
「何?」
「マキさんと仲良いんですか?」
「…まぁ、そうだね」
「マキさんいつもあんなかんじですか?」
「あんな感じだね…もっと酷かったけどね」
「え゛?」
もっと?もっとって?
「マキを止めたいなら二つ方法あるけど…」
「え?あるんですか?」
水森が紅茶をテーブルに置いて、両手肘をテーブルでついて、手を組んだ。
「あるよ」
夕祐はゴクリと唾を飲み込んで身を乗り出した。
「教えてください」
「…、ふふ、知りたい?」
「し、知りたいです」
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