アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1
-
人には二つの顔があるんだという
表の顔と裏の顔
それは、自分を良く魅せる物だったり、また逆も然り
でも、僕の顔は二つじゃない
1つは、
「藤堂君、おはよう」
「あ、おはよう」
藤堂 凪(とうどう なぎ)
これが僕の名前
高校2年
「明後日提出の課題って出来た?」
162センチしかない身長の僕よりも小さい彼がクリクリの目を開いて聞いてくる
「うん、出来たよ」
彼と対照的な切れ長な目を細め、笑顔で返す
「さすが、藤堂君だ!」
「仲間君は?」
「…それが、どうしても解らない所があって…」
あきらかにシュンと効果音が付きそうな程、肩を落とす姿が可愛く見えてつい笑い声が漏れた
「えぇ、なんで笑うの」
頬を膨らまして怒る仲間君
「ごめんごめん……お詫びに僕で良ければ教えるよ?」
少しばかりの艶の表情を込めて、仲間君の瞳を覗き込んで言えば
少し驚いた後ポッと頬を赤らめて恥ずかしそうに「うん」と小さく返事が返ってきた
普段通りの表情に戻し提案する
「じゃ、放課後、図書館に行こうか」
次に瞳をパチパチとしばたかせて首をコテンと傾げる
「どうしたの?」
僕はわざとらくし
でも、気付かせないように問う
「ぁ、ううん…じゃ、お願いします!」
「はい、喜んで」
高校での僕は優等生
誰にでも優しくて
親切で
でも、時々妖艶に人を弄ぶ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 45