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お誘い
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Side shun
シ「へぇ、あそこの喫茶店以外でもはたらいてるんですね。」
店員さん「ええ、まあ…。」
あれから十数分ほど絵画展を一緒にまわり、たまに世間話やお互いのことを話し…
たかったのに!
シ「例えばどんなことをしてるんですか?」
店員さん「えっと…ちょっとそこまでは……。」
全然話してくれない!心開いてくれない!さすがにこれ以上続けたら迷惑だよね!?
シ「(どうするべきか…。)」
どうにかして話を続けようと考えていたその矢先、
ユ「お!シュンじゃん!」
ナイスタイミングでユウタが話しかけてくれた。
シ「ユウタ!こんなところにいたのかよ!」
ユ「こんなところって、警備の位置はお前と一緒だろうが!…あれ、この人は…。」
シ「そう!この前お前が紹介してくれた喫茶店の店員さん。一人で来てたみたいだから声かけたんだ。」
店員さん「ど、どうも…。」
ユ「へえ!いやあ、この間はごちそうさまでした。めちゃくちゃおいしかったですよ!」
店員さん「そうですか。こちらこそご来店ありがとうございました。」
シ「(おっ、ナイス!なんとか話しやすい雰囲気になったか?)」
ユ「でも店員さん、こいつ邪魔になってませんか?大丈夫ですか?ナンパ癖があるのか、気安く人に話しかけるんですよこいつ。迷惑だったらはっきり言ってくださいね。」
シ「(やっぱりこいつ邪魔だわ。なんだよナンパ癖って。コミュニケーション能力が高いと言いなさい。)」
店員さん「はあ…。」
シ「(ほら、店員さんも困ってる!苦笑いしてるよ。でもまあ…)」
シ「そうですよね、すみません。迷惑だったらいけないので、この辺で失礼します…。」
シ「(さすがに嫌われるようなことはしたくないしな。)」
店員さん「わ、わかりました。」
それでは、といって店員さんはその場から離れていった。
俺の肩にポン、と手が置かれる。
ユ「残念だったな、次はかわいい女の子にしろよ。」
シ「てめえは早く持ち場に戻れよ!今シャドウが出たらどうすんだよ!」
さすがにイラッときて大声を張り上げると、周りが少しざわついてしまった。
シ「あ…。し、失礼しましたー。」
シ「お前のせいだぞ!」
できるだけ小さい声で告げると、
ユ「ごめんって…。」
と少し反省した顔で返された。
店員さんと別れたし、あとはそこらへんを巡回するだけかとせっかくの休日に肩を落としていると、
店員さん「あ、あの…。」
シ「へ?」
店員さん「やっぱり、一緒にまわってもいいですか?一人じゃ心細くって…。」
まさかのお誘いに、口をパクパクさせて固まってしまった。
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