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18歳以上ですか?
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2. 甘い猛毒の滴る果実
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「っあ、ふっ…!――んあぁっ…!!」
わざとらしく響く水音と自分のあられもない嬌声で、耳まで犯されながら首を振って。
身体の奥でのたうち回る熱をどうにか逃がそうとするのに、それ以上の快感が次から次へと襲い掛かって止まらない。
「や…っやだぁ…!も、だめ…!!」
「いー声…自分でスル時もいっつもそんなエロい声出してんの?」
「っしな…しないっ!自分でなんか…っ!」
「――は…?」
停止ボタンでも押されたみたいに、ピタリと止まる手の動き。
一方で俺は足りなくなった酸素を求めて、はくはくと大げさでなく音を立てて息をしている状態。
熱く浮かれた身体と頭を冷ますように必死に息を吸い、乱れに乱れた心臓の音を落ち着かせる。
「自分でしないって…ひなたちゃん、それマジ?」
「んだよ…悪いかよ」
「いや、悪いっつーか……お前何歳?」
「……18」
そんなに驚くことだろうか。
人より性欲が弱いのは何となく分かっていた。
だからと言って何か弊害があったわけでもない。
そしてそれが変なことだと思ったこともなく、だから素直に答えるけれど。
色の違う瞳をまん丸に見開き、ここまで物珍し気な反応をされると不安になってくる。
それと同時に、なぜか。
押さえてはいるようだけれど隠しきれていない嫌な微笑みが目に付いた。
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