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18歳以上ですか?
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2. 甘い猛毒の滴る果実
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「18年生きてきて一回もオナしたことないの?」
「オ……いや、一回だけ。高校の頃友達の悪ふざけで…でも途中でやめた」
「ふーん……したいと思ったことは?まさか勃ったのも初めて?」
「いやそれは…つか、何でそんな嬉しそうなんだよ」
「いーから答えろよ」
何だろう。
新しいおもちゃを買い与えられた時の子供みたいに、目をきらっとさせて、口元を緩めているのが気になる。
そんなに人の性事情が知りたいのだろうか。
というよりも、そんなものを知ってどうするのだろう。
どう考えてもおかしい。
なのに、圧倒的有利な立ち位置にいられたまま催促されては話さない訳にもいかない。
「…勃ったことは、何回かある…けど、自分で処理はしなかった」
「誰かに手伝ってもらったってこと?恋人…なワケねーな」
「や、治まるまでじっとしてた。恋人なんかいないし、こんなこと誰かに言うもんでもないだろ」
「…ある意味すげーなそれ…」
感心される意味も分からず首を傾げる。
するとふ…と息を漏らし、一層深く微笑んだ藤堂がそっと、中途半端に放置されたままの自身に触れた。
「それじゃ、いい経験させてやるよ」
「は…?何……っ!!」
もしかしたらこのまま終わらせてくれるかもしれない、なんて淡い期待もあったのに。
見事なまでに裏切って再開される頭が飛びそうな行為。
先ほどよりも大胆な動きをして翻弄してくる藤堂の、瞳の奥でちらつく焔を見て。
知らぬ間に情欲の炎に油を注いでしまったらしいと、遅まきながら思い知った。
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