アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2. 甘い猛毒の滴る果実
-
自分が性的興奮を煽っているという事実が突き刺さるほど猛ったモノを、布越しにゆっくりと揺らされるもどかしい刺激。
放ったばかりの自身がひょっこりと頭を持ち上げ始めて、素直過ぎる自分の身体が恨めしい。
「あー…悪い、あんまエロいから勃った」
「っ…!っや、擦んなバカぁ…!!」
「んー……ね、ひなたちゃん」
「っん…!!」
――こいつ…!
どこでバレたのか、いつ分かったのか。
俺が左耳を擽られるのが弱いって知っていて、わざと耳たぶに唇を触れさせてくる。
熱い吐息が耳を撫でるだけでも腰がゾクゾクして、耳元なだけに余計頭の奥深くに響きそうな低い声に力が抜けて。
その反応を愉しんで、焦らすように言葉の続きを言わず耳たぶを食んでいく。
舌で濡らして、吸い付いて。ちゅる…という水音がやけにリアルに脳髄に響いて、身体の火照りが止まらない。
――あぁもう、だめ。
自分のどんな行動が相手に効果があるか理解したうえで責められたら、せっかく落ち着いてきていたのにすぐまたふわふわな状態に引き込まれてしまう。
「――抱かせて…?」
音割れしそうなくらい、低く掠れた甘い響き。
くらりとするほど濃密な色香をたっぷりと含ませた声で優しく囁かれて、ダメと言える術を。
快楽に貪欲な俺の身体は、持ち合わせていなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
19 / 286