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2. 甘い猛毒の滴る果実
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俺自身はホモとかそういうの、特に軽蔑はしていない。
ただ単に、興味そのものがなかったというのもある。
恋愛に疎くて、性別以前に色恋にさしたる感慨が湧かなかった、というのも要因の一つかもしれない。
それでもそれが性行為ともなれば話は別で、物好きもいるものだ、とか。
あくまで『他人事』の範疇。
けれど。
今まさに、その男同士の性行為に巻き込まれている俺が思うことは、何でとおかしいの二つだった。
「もう少し腰上げて…足自分で持ってて」
「ん…うぅ…」
力なくベッドに寝ころんだまま、自分の膝裏に手を差し込み大きく足を開いて、俺を襲おうという相手に秘部を晒し出している滑稽な姿。
いくら線が細いとは言っても俺は紛うことなく男で、身長だって170はある。
そう考えたのと同時に、頭の中で誰かが「嘘つけホントは169だろ」と喚くけれど今はどうでもいい。
170と言えば女なら相当高い身長。
男に換算すれば、不本意ながら高いとは言えないけれど決してかわいい高さではない。
顔だって藤堂と比べたら平凡も平凡、黒目黒髪で目立っていいところなんかない、のに。
「蕩けちゃって、ひなたちゃんかーわい」
あろうことか、可愛いなんて言って。
ベッド下から取り出した粘着質の液体を滴るほど手に落とし、曝け出した秘部へと塗り込めて来る。
ぬるぬるして、冷たくて、気持ち悪い。
それが気持ちいいに変わるのは、最早時間の問題だった。
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