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3. 舞い上がった不幸のカタチ
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俺が落ち着くのも待てず、控え目に揺すられる腰からゾクゾクと静かな快感が駆け抜ける。
「っあ、ぁ…」
考えるということが、どうやって、どんな風にしたらいいのか分からなくなって。
段々と激しくなる律動と身体を襲う刺激に、いつの間にか自分から腰まで振り出して快楽に身を任せた。
奥を突かれるたびに気持ち良すぎてトンでしまいそうになって。
括れが前立腺を引っ掻くたびに身体が大きく跳ねて、何度も白濁を吐き出して自分と藤堂の腹を汚す。
ふかふかのベッドを壊してしまうんじゃないかってくらい大きく軋ませながら、目の前の身体に縋り付いて涙を零す俺は快楽の虜。
より深いところで、もっともっと気持ちよくなりたくて。
もう訳が分からなくなっていた。
自分が何をして何を言って、どんな醜態を晒しているのか。
そんなことは気持ちいいという言葉に隠されて、消えていく。
「っぁ、あ…!ひゃあぁっ――そ、こ…もっとぉ…!!」
「ははっ…すっげ…ここ、きもちい?」
藤堂の楽し気な声に何度も頷き、もっともっとと腰を揺らして先を強請る。
恥も外聞も、理性も俺には残っていなかった。
「――っあぁぁ…!!ふぁ…っあー…!!」
する…と回された手が先走りか射精かも分からない、薄くなった蜜を零し続ける自身を擦り上げて。
ようやく事の顛末を思い出した俺はすぐさま快感の海に飲み込まれ、流され、溺れていく。
長い夜が、気持ちのいい悪夢が、いやらしい言葉をたっぷり含んだ嬌声の中ゆっくりと更けていく。
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