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5. 繰り返される冷えた熱情
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いくら酒に酔っていたとはいえ、そこだけは覚えている広く気持ちのいいベッド。
沈み込み過ぎず浮き過ぎず、適度な反発力の真っ白いベッドにポスン、と投げ出され、体勢を直す暇もなく天宮城が覆い被さってくる。
それは奇しくも一週間前の出来事と酷似していて、けれど明らかに違うのは俺の意識がはっきりしていること。
「っ、お前、どういうつもりでこんなこと…」
「――こんなって?」
俺の首筋に噛みつこうとしていたのを肩を押して何とかやめさせると、思わず震えるほど熱く揺れる欲望の炎を灯した瞳と視線がぶつかった。
整い過ぎてむしろ精巧なCGのような、人間味のない顔立ちに人間らしい欲が溢れて。
未だ見慣れない蒼と金の瞳と、冗談の欠片もない低く甘い声が俺を食らいたいと獰猛な色気を放ってクラクラする。
けれどこの雰囲気に飲まれてしまっては以前と同じで、流されて差し出しそうになる心を抑えつけて睨みつけた。
「大して知りもしない俺を何で襲おうとしてんのかって聞いてんだよ!さっきいた男は本命だったんじゃねーの?!」
「あぁ、何?妬いてんの?」
「はぁ!?誰がっ…――んんっ…!」
絶えず零れる非難も怒りも抑え込むみたいに、ちゅぅ…と強く唇を押し当てられて。
半端に開いたままだった唇の隙間から、熱く柔らかな舌が忍び込んで口内を好き勝手に弄んでいく。
流されちゃダメだって、分かっているのに。
優しく舐められる上顎の裏が、吸われ噛みつかれる舌が、気持ち良くて、気持ち良すぎてあの時みたいにぼぅっと頭の中が霞んでいってしまう。
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