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5. 繰り返される冷えた熱情
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「…相変わらず、キスだけでとろっとろ…」
「ふぁ…あ…」
絡め取られていた舌から、名残惜しそうに銀糸が伝って口元に垂れて消えていった。
最後にちゅ、と軽いキスを残して離れていった唇は俺のか天宮城のか分からない唾液でテラテラになっていて、それをペロリと舐め取る赤い舌が恐ろしく煽情的で。
正常な判断を忘れた思考が、自らの欲を優先して天宮城を誘うように物欲しそうな態度を取らせてしまう。
「指咥えて腰くねらせて、かーわい……誘ってるんだ?」
「ち、が…」
「違わない。ほら」
「~~っあ、あっ!」
だから、ダメだって…
早く退かさなきゃ、逃げなきゃいけないのに。
ズボンの上から、緩く主張し始めた自身を膝でぐりぐりと刺激されて、思わず腰が浮くほど気持ち良くて。
抵抗する意思なんて簡単に奪い去られてしまう。
「っや…や、だ…ぁ」
「嘘つくなよ、気持ちいいクセに」
「~んあっ…!ひゃ、あぅ…」
ぐり、ぐり…と緩急をつけて責め立てられる自身がどんどん質量を増していく。
それを抑え込むみたいに時折強く、狙い澄ましたみたいに先端を膝の内側にある少し硬く張り出た骨で揺すられれば、もうあられもない声が止まらない。
気持ちいい気持ちいい気持ちいい。
どうしようもなく、急激に身体が熱を持ち始めて頭の中が白く霞んで。
こいつは、天宮城朔夜は。
それをほかの男にも、何の躊躇いもなくやろうとしたんだ。
俺よりも綺麗で、俺よりも親し気だった男に。
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