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5. 繰り返される冷えた熱情
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自分の身体なのに自分じゃ制御が利かなくなっていく感覚が怖い。
でも同時に、この襲い来る深い快感の海にずっと浸っていたい、もっと溺れてしまいたいとも思ってしまう。
だから嫌だと首を振る心と、快楽の虜と化した身体が互いにそっぽを向いて、それがまた訳の分からない感覚を加速させる。
「ふ……ひなたちゃんの喘ぎ声やっば…すっげ腰にクる」
「っふあぁ…や、なんで…なんでぇ…!」
「んー?」
「っ何、で…あの男、のほーがかっこいーし、仲いーんじゃ…」
「まーだそんなこと言ってんの?」
呆れた、と。いったん身体を離して天宮城が溜息を吐いた。
唐突に止んだ快感の雨が少し寂しくて、身体の奥がきゅん…と物足りなそうに疼く。
それに気付いてか、ただの偶然か。
意地悪そうな微笑みを浮かべて天宮城が再び顔を近づけてきて、ちゅ、と触れるだけの口付けを額に落とされた。
「仲良いも何も、今日知り合っただけのやつだよ。名前も知らない」
「ぇ…」
「顔はそこそこ好みだったけどな。ひなたちゃんのが可愛げはある。素直さには欠けるけど」
待て。それじゃ…
今日知り合ったやつとこいつはキスして、あまつさえ襲おうとしていたと…
怒りを通り越して何がなんだか、理解が追い付かない。
確かに俺もその内の一人だったけれど。それって。
それって。
ただの遊びで、おふざけで。都合のいい性欲処理だって、こいつは。
平気で、そんなことをする最低な人間なんだ…
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