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5. 繰り返される冷えた熱情
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「――ぅ、あ…ふっ…はは…っく、ひっく…」
「――…」
もう泣いてることなんかバレてる。
天宮城は何も言わない。ただ、自身の性欲処理のために、俺のことなんか何も気遣わずガツガツと力任せに腰を推し進めて。
引き抜かれ、また突かれるたびミチミチと音がしそうなくらい無理に広げられる秘腔が痛い。
気持ち良くなんかない。
苦しいだけの行為。
「――い゛…っぁ、あ゛…!!」
唐突に、上だけはちゃんと着ていたシャツを力任せに引き裂かれて。
うなじの少し下、背骨のすぐ右あたりに鋭い痛みが走った。
噛みつかれて、流れる血。
皮膚を食い破るなんて獣染みた行為にはなんの感情もない。
何を、やっているんだろう。
期待していたんだ、少しだけ。
もしかしたら、俺を必要としてくれているんじゃないかって。
頭を撫でて、俺のことを呼んで、可愛いなんて冗談めかして笑って、触れて。
要らなかった。
そんな優しさ。バカな俺を騙すだけの残酷な優しさなんか欲しくなかった。
絶えず襲い掛かる痛みの中で、身体の奥に熱い欲望を吐き出された感覚だけが鮮明に感じられた。
弄ばれた身体が痛い。
からかわれた心が痛い。
俺を呼ばない、天宮城の視線が、痛かった。
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