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10. いじけた指先に熱を絡めて
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捨て猫みたいに濡れた、寂しそうな瞳をした天宮城の手が怯えたように俺に伸ばされる。
触れるか触れないかギリギリの距離で霞めるように撫でられる内股に、湧き上がる熱さと鼓動がゾクリと疼きを巻き起こした。
「…触って、いい?」
「ん……」
ベルトの拘束を解かれた手を天宮城の首に回し示すのは肯定の意。
もう、やめろなんて言わない。
妥協してやるつもりはない、けれど。
「…中途半端に手出した責任…取れよ」
それが合図だったみたいに性急に自身を直接弄られて、思わず漏れ出た喘ぎ声を塞ぐように深く口付けられた。
何に焦っているのか知らないけれど、明らかにいつもよりも余裕がなくてがっついた、獣みたいなキスは乱暴で乱雑で、息をすることすら咎めるように迫ってくる。
「っんん…っは、ちょ…っんぅ…!」
せっかく覚えた息の仕方も通じない荒々しいキスの間も自身を弄る手は休んでくれない、どころかもう片方の手が動き出してふにゅりと尻肉を揉みしだかれた。
狭い車内にこもる熱気と、反響するいやらしい水音と嬌声。
押さえつけられて、息も満足にできなくて苦しくて頭がぼぅっとして、だけどなぜか凄く、満たされてる感じがする。
物凄い、従属感…
支配されているっていう感覚がこんなに気持ちいいなんて、俺変態かな……
ううん、でも。
天宮城になら、それもいいかもって、少しだけ。
思ってしまった自分がいたのは、内緒。
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