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10. いじけた指先に熱を絡めて
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取り出してみたはいいもののこれをどうすればいいかよく分からなくて、きゅ、と握った手の中でビクビクと震える熱いそれ。
「…ひなたちゃん、まだ?」
「う……うるさい…」
――た…多分?こう上下に擦って、この辺弄ったり…?
自分のを処理したことも乏しい俺が人のをどうにかしようと思った時点で大分間違っていたのだけれど、宣言した以上やるしかなくて。
そんな経験ももう随分昔のもので、中途半端にうろ覚えしている不安だらけの知識のままに手を動かしてみる。
「………ヘタクソ。サルでももっとマシだろ」
「んなっ…」
「あー…ひなたちゃん自分でやったことすらないんだっけか。そりゃ気持ちいいとこなんて知る訳ないな」
「ば…っバカにすんなよ…っ、俺だって…」
俺だって、やればできる…………はず。
まったくの無知という訳じゃないし、目の前の天宮城に身をもって弄られたんだし。きっと為せば成る、とよく分からない意気込みをしてもう一度、手の中の大きなモノに指をかける、けれど。
「――っひゃん…っ!?」
完全に忘れていた、後ろに入ったままだった指をいきなり動かされて完璧に油断した身体がビクンと跳ねる。
反射的に出てしまったあられもない声を恥ずかしく思う間もなくナカで指が動き回り、天宮城を追い詰めるどころの話ではなくなってしまった。
「ちょ…やっ、おれが…っ」
「ひなたちゃんのペースに合わせてたら朝になっちゃうでしょ。カーセックスっつっても車内泊はごめんだからな」
「な、んんっ……や、ばかぁっ…」
それでも、そんなにやりたければ好きなだけ弄ってていーよ、なんて。
そんな余裕が今の俺にはないことを分かった上で、にっと意地悪な色気を含んだ声色で囁いて……本当に、悪魔なんじゃないかと疑ったのは仕方ないことだと思う。
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