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10. いじけた指先に熱を絡めて
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もう形成逆転の隙なんてないと分かってはいても何の意地か、俺の手は天宮城のを握ったままで。
最初の気概はどこへやら、縋り付くみたいになっているけれどやっぱり完敗を認めるのが悔しかった。
でもそんなもの天宮城様にはお見通しらしい、ふ…と落とすように笑って頬に唇を触れさせてくる。
「そんなにしたいなら、今度ちゃんと教えてあげるよ。手取り足取り、たっぷりじっくり実践で、ね」
「~~っ…そんなの要らな……っあ…!」
「ん…ひなたちゃん、手離して俺の首にまわして」
唐突に抜けて行った指の感触が寂しいみたいに、物欲しそうにヒクつく後腔へと天宮城が自身を擦り付けてくる。
途端、怖いくらい膨れ上がる期待。
指じゃ届かない、身体の奥深いところがきゅうぅ…と疼いて。
頭の中がとろとろに蕩けるみたいな、あの訳が分からなくなるほどの快感が今から来るって思うと身体が歓喜の震えに襲われて。
天宮城の首に回した手に自然力が入って、ぎゅうっと抱き付いて強請ってしまう。
「ふ…たまんないね、その目。そんなに欲しい?」
「っん……は、やく…っ」
「かーわい……狭いから、ちゃんと掴まってて」
膝裏に腕を差し込んで、器用に腰を持ち上げられたと思った刹那。
「――っひ……っうぅ、ん…!」
恐ろしい圧迫感と異物感に襲われて、思わず。
「って…!」
目の前に曝け出されていた天宮城の首筋に、思い切り噛み付いてしまった。
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