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10. いじけた指先に熱を絡めて
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長い長い、ゆったりとした動作がようやく止まって、ナカが奥の奥までいっぱいに満たされて、やっと。
「…入った、けど。イッちゃったね、ひなたちゃん?」
「ふ、っぁ……」
「まだトンじゃダメ」
「っひ…!や、だめ…っ」
達したばかりでぼうっとする思考を呼び覚ますように、ぱちゅん、と大きく突き上げられて過敏になった身体がビクリと跳ねる。
疼きっぱなしだった奥をグリグリされて、でもイッたばかりな身体にはきつくて。
押しのけようと伸ばした手は絡め取られ、ぎゅ…と繋いだまま深い口付けが降りてくる。
「っん、んん…!」
吐息交じりに漏れ出る自分のくぐもった声も、強く握った手も、激しいけれど優しい動きも、全部、全部、甘い。
甘くて甘くて、空気そのものですら甘ったるく感じて、目の前がほわほわしてくる。
「…ひなたちゃん、呼んで。俺の名前…」
「ん……さ、くや……?」
「そう。もっと」
「っあ、う……っさくや…朔夜…っ!」
一つ、名前を呼ぶごとに、ご褒美みたいにナカの気持ちいいところを擦られて。
それが嬉しくて、もっと欲しくて。もっともっとって、強請られるままにずっとずっと、名前を呼んだ。
「ふ、あぁっ…!ん…さ、くやぁ…っ!そ、こ…きもちいっ…」
「かわいい……」
揺さぶられるたびに溶けてしまいそうなくらい熱いナカがきゅんきゅん締め付けて、狭いそこを押し開くようにまた擦り上げられて。
何度も何度も刺激されてぷっくり膨れた前立腺を押し潰すように強くグリグリされて、もう。
頭の中が、気持ちよさに溺れそう。
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