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問題児、拾いました
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静夏side
肌蹴たシャツからのぞく透き通るような白い肌、ところどころに降りかかった白い液体、熱を帯び潤んだ瞳に上気した薄桃色の頬。ソレは、口に万札を数枚を加えさせられ、捨てられたように路地裏で座り込んでいた。
強姦直後・・・。それだけなら別に見かけたことが無いワケじゃないし動揺することも無い。表には出ていないものの俺は激しく動揺していた。
「あ、ほんふぁんふぁ」
こんばんわ、と言ったらしい。深い紫色の瞳を細めてコチラに微笑みかけたそれは、間違いなくクラスの問題児、”香澄 楽(かすみ らく)だった。
「・・・・」
俺はこの道を通ったことに心の底から後悔しつつ、こんな状況で平然と微笑む楽に薄気味悪さを覚えた。
どんな神経で微笑みかけてきているのか、何を考えているのか・・・しかしそれと同時にどこか彼に対して欲情している自分が居た。
「ん・・あれ、君クラスメイトの子だよね?あってる?」
返事をしない俺に疑問を抱いたらしい、楽は口の札束を片手で取ってポケットに押入れ、俺に尋ねる。その動きは何処か鈍く、力が入らないような感じだった。平然としているがやはりダメージはあるんだろう。
「あぁ」
楽の質問に対し俺はただそう答えた。
クラスで目も合わせたことが無いのによく覚えていたなと少し感心する。
ふと、彼が"何でも屋”というものをしていたことを思い出す。
『金をつめば何でもする・・・』
一つ、よくない考えが頭に浮かんだ。
俺はゆっくりと楽を見下ろして口を開く。
「俺、お前のこと好きなんだけど・・・今日で終わりにするから一発ヤらせてくんない?」
彼のことは確かに好きだ。けど、俺は今日でソレを終わりにしたかった。
彼の生きる世界は俺とは一線を超えている。正直、関わりたくはない人種だった。
1回だけ、そう、ただ1回だけだ。
「いいけど、先にシャワー貸して」
楽は少し間を置いた後、苦笑して肩を竦めた。
「・・・立てるか?」
「無理、運んで」
俺の問いに楽は両手を上げて降参のポーズをとる。
俺はしゃがんで楽に背を向けた。
「そんな状態でどうしてヤれるんだよ?」
背中におぶさってきた楽に俺は尋ねる。自分でヤらせてくれなんて頼んでおいておかしいだろうか。俺の背で小さく吐息を吐いた楽からは、精液のにおいに混じって酷く甘いにおいがした。
「俺、下なんでしょ?動かないから勝手にヤッてよ」
楽は平然と答えて俺の肩に顔を埋める。
「・・・・」
「タダでいいから、ちょっと加減して・・・さっき媚薬使われちゃって、まだ残ってるっぽいんだよね」
媚薬・・・俺は他人事のように酷だなと思う。彼の動きが鈍かった原因はコレだろうか。
症状を抑えようとしているのだろうか。楽は熱い息をとどめようとするように呼吸を止めては、結局とどめられない分を俺の肩に漏らす。体温も少し高いような気がする。
俺はそれ以上喋らず、無言で彼を家まで運んだ。
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