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学校に行きたかった理由
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「それで、結局なんで学校に行きたいと?」
俺は脱線した話を取り持つように尋ねる。
「あぁ、そんな話だったね」
「お前、そのまま話濁そうとしてただろ」
へらりと笑う楽に、俺は指摘をする。
「手厳しいねぇ」
「別に」
「さっきの質問、根に持ってるでしょ」
楽はコーヒーを一口飲んで、それから近くにあった牛乳をドバドバ入れる。苦かったんだろう。牛乳も用意しておいてよかった。
「ん~、まぁ俺の行きたかった理由としてはさぁ、ただ単に、同じ年の子がどんなことをするのかなぁって見たかっただけなんだよね」
「興味も無かったのに?」
「うん、中学生になって色々あって・・・って言ったでしょ?そこからね」
「興味が湧いた、と?」
「そうそう」
楽は頷いて、牛乳をたっぷりつぎ足したコーヒー(カフェオレ?)を飲んだ。
「それなら、もう少し学校にとけ込めばいいのに」
「それができたなら、学校に監視カメラと盗聴器まで取り付ける必要は無かったんだけどね」
「そんなことしてたのか」
「うん、引いた?」
「ドン引きだな」
不器用というレベルじゃ無い。不器用を通り越して異常だ。
「そんなことをする金は何処から?」
「学校に行かせてくれてる人から」
楽は俺の反応に笑って答える。
学校に行かせてくれてる人とやらは、コイツのイカレ具合を理解してるんだろうか。
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