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屑と犬
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「いうこと聞くか?」
低い声で尋ねる尼野くんに、俺は笑顔で答える。
「わん❤」
人間お金には勝てないのだ。
犬になってひれ伏すほど俺は純粋にお金が好き。
それをわかってて大盤振る舞いな、腐った尼野くんも大好き。
「よーしよしよし、いうこと聞かなかったら追い出すからな」
尼野くんは俺の頭を撫でながら、いつもの真顔で言う。
「くぅ~ん・・・」
りんちゃんには悪いけど、仕方がない。俺は尼野くんの家(とお金)を失うわけにはいかないのだ。
というか、俺がやらなかった場合、りんちゃんがもっと悲惨なことになりそうな気がする。
「具体的にどうするの?」
「お前が凛を犯して、俺が傍から動画取って、お前が動画ばら撒くって脅して、これ以上人に話さないよう忠告すればいいんじゃね?」
「え、めっちゃ適当」
俺は思わず突っ込む。
「自身の将来や立場が気になる学生を脅すのなんて、それで充分だろ」
「ひぇ・・・尼野くん恐ろしい子」
俺は口に手をあてて言う。
尼野くんは本当に学生なんだろうか。
「あれ、でも待ってりんちゃんって俺のこと好きなんでしょ??喜んじゃったらどうするの?」
「は?」
「俺とヤれた上に、掲示できるんでしょ?逆効果じゃ・・・」
「いや、ヤれて喜ぶかどうかは知らないけど、ヤッてる動画掲示されて喜ぶのは相当な変態だろ」
尼野くんの突っ込みに、俺はハッとする。確かに。俺じゃあるまいし。
今更だけど、凛ちゃんに話を広げさせないためだけにそこまでしちゃうの、ぶっ飛んでるなぁ・・・。
「実行、週末にしようか」
尼野くんはカレンダーを見ながら言う。
「はいはーい」
俺は尼野くんに貰ったお駄賃をいそいそとしまい、返事をした。
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