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嫌わないで
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俺は身体の疼きに耐えながら、絶望する。
「は・・・?え・・・」
好きかどうかわからないけど、付き合ったら幸せになれそうって・・・ついさっきまでそう言っていたはずだ。
どうして、何で、俺がそんな言葉を発する前に、楽は話し始める。
「どうでもいいから、放ってこうと思ったんだけど・・・りんちゃんってさぁ、好きな子どうしようもなく調べちゃう子でしょ??おまけに周囲に喋っちゃうよね?」
「・・・・・」
俺は息を荒げ、首を横に振る。
自覚は・・・ある。しかし好きな人間にそれがバレていて、本人から言われるということほど苦しいものはない。
やめてくれ、その先を言わないでくれ。そう思いながら涙目で首を横に振り否定する。
「・・・よく見てたらさぁ、俺の飲みかけのジュースのストロー取ったり、俺の落ちた髪拾ったり、友人何人かに俺の事監視させて情報集めたりしてたよね??」
違う、違う違う違う違う、バレてない、バレてなかったはずだ。
最悪だ・・・最悪だ本人にバレるなんて・・・。
楽の心の底からの蔑んだような顔に、俺は泣きそうになる。
違う、違うんだ。
「そこまでいかれると俺も迷惑でさぁ・・・ストローとか髪とかはまだしも、監視は困るんだよねぇ、実際、グレーなお仕事もしちゃう時あるわけだし」
楽は読めない笑みで淡々と言う。
監視・・・監視か。
俺は焦りながら、慌てて口をはさむ。
「監視が嫌なら・・・っ、すぐにやめる!!嫌わないでくれ・・・っっ、人にも言いふらさない!!!!!」
大きな声で懇願しながら、ついに涙がこぼれる。
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