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おかえり
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楽視点
『・・・尼野くん、そろそろかな』
早めに家に帰っていた俺は、時計を見てそう思う。
『凛ちゃん、今日普通だったな・・・』
俺は学校での凛ちゃんの様子を思い出して、考える。
凛ちゃんはどうにかなったけど、凛ちゃんが話した人たちはどうするんだろう・・・。
「・・・しばらくは学校が終わる前に帰った方が良さそうだなぁ」
考えすぎかもしれないけど、噂って怖いし。
尼野くん・・・平穏のことになると怖いし。
「俺、もしかしてとんでもない子と同棲してる?」
もはや出て行った方がいいんだろうか・・・。
「でも・・・」
あの家に帰るのはなあ。
帰る家は、一応ある。
ある事にはあるけど・・・、あそこは落ち着かない。
不思議なことに尼野くんの家は落ち着くのだ。
「・・・どうしてあんなに、平穏にこだわるんだろう」
考えていると、玄関からガチャリという音が聞こえる。
「おかえり~」
俺はソファから声を掛ける。
「ただいま」
尼野くんは素っ気なくそう言って、俺の寝転がった俺の顔に何かを置く。
「ぶぉぁっ」
落っこちそうだったので慌てて持つと、コンビニ袋だった。
「何これ?・・・ぷりん」
袋を開けると、ぷりんが二個。
「お土産」
尼野くんは相変わらずの無表情でそう言うと、どさりと俺の足元に腰かける。
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