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《時間軸少し戻ります。》
「ゆぅ〜うぅ〜〜ゆーくーんかーまーってーっ」
「うるさいよ零。」
熱海は明日行ける。
遊とまともにでかけるのなんてはじめてで正直楽しみでワクワクする。
その時テレビでは苗字についての番組をしていて、今話しているのは 小鳥遊 という名前だった。
(小鳥遊って小鳥遊薬品の小鳥遊か。)
「あ!ねェみて遊、小鳥遊だって。遊の名前にそっくり。」
「っ……」
「遊?てかみて、なんで小鳥遊は小鳥遊って言うのかだって。そんなんわかるわけなくねェ?」
目に入った遊の手は少し震えていた気がする。
でも遊はぱっと顔を上げた。
「鷹がいなければ、小鳥は遊べる。
天敵である鷹がいなければ小鳥は暮らしていけるって意味だよ。」
「ふーん……鷹だって好きで鷹に産まれた訳でもないのに。」
変な苗字だな、と思った。
鷹だって生きていくために小鳥を襲うのに。
「ははっ…零は零だね。」
「はァ?当たり前でしょ?」
遊はその時、心底嬉しそうに笑った。
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