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諦めるしかないでしょう?
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沈黙が流れる。
莉緒さんを愛してる、と言った米崎さんは今でも見た中で一番優しそうで、切なげだった。
こんなん、…俺諦めるしか、ないでしょ…。
「…桐谷くん、俺のこと、好きって…言ってくれてありがとう。けど、桐谷くんにはもっと良い人いると思うから。その、……ごめん。」
米崎さんはすまなさそうに、けど俺の目をしっかり見て、そう言ってくれた。
これで、俺が言うべきセリフ…言うべきセリフ…。目頭が自然と熱くなる。あー、このままここいると泣く…、早く逃げないと。
「…も、もう、そんな謝らないでくださいよ〜!無理なのは、わかってました、し…!教えてくれて、ありがとうございました。じゃ、じゃあ、帰るんで、おやすみ、なさっ…!」
原器に見せようと頑張ったけど最後ポロ、と涙が出て、けどそれを知られたくなくて、小走りで米崎さんの家を出た。……わー、俺ださいなぁ。…困らせちゃった、かな。
その日、俺は誰もいない家でボロボロ泣いて、泣いて、泣いて、そのまま寝た。
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