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バケツ
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学校に着くと、先生に遅刻だと笑顔で言われて朝礼中バケツを持って立たされる始末。良いことない……本当、良いことない…昨日も今日も…。
また涙が出そうになるのを必死にこらえる。
なんかいろんなことがあった。昨日は米崎さんに振られて…今日は初恋の人…雛川に告られて(?)。
頭がズキズキする。
「おーい、桐谷ー、もういいぞ」
なんて先生は笑いながらそう言ってバケツを持っていってくれた。
や、優しい………のか。いや、バケツ持たせる時点でアウトだよな…?
「大変だったねえ、湖太郎ちゃん。」
教室に入ると大翔がケラッと。
他人事だと思って……!いや、そうなんだけどさ…。
なんて一人で頭の中で考えている俺。悪い癖。
……ってそんなこと考えてる場合じゃなくて。
昨日、米崎さんに告白して、振られて。
だから、告白するのがどれほど勇気がいるのか、もう俺は知っていて。
そんな勇気を抱えて、雛川はキスはしたものの、ちゃんと言ってきてくれた。
俺は、付き合っている人……いないし。
まだ、米崎さんのこと、好き。
だけど、やっぱり諦めるしかなくて。
忘れるために雛川と?そんなん、都合が良すぎじゃないか?悶々とする…。
あとで凛子に相談しよ…。
「湖太郎は言いたくなさそうだから良いけど、後悔しない方を選べよー?」
なんてヘラっと大翔に言われるもんだから、一瞬心臓が飛んだ。
……何でわかるんだろう。
守護霊?とか?
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