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「ねぇ空、学校はどうだった?」
その日、海は熱を出して学校を休んでいた
ベッドで身体を浅く起こして窓の外を眺める姿は我が弟ながら見とれてしまうような儚さと美しさがあった
まるで絵画のような
「そうだなぁ、特に何もなかったよ、皆海が居なくて寂しがってた」
「そっか、僕だって元気に毎日学校に通いたいんだよ?」
「それは多分皆分かってくれてると思うよ」
「どうして僕はこんな身体で生まれてきたんだろうね、空」
「っそうだね、ごめんね、僕が変わってあげられたら」
「バカだなぁ空は、誰もそんなこと言ってないよ
ねぇ空、僕長生きできるのかな、いつまで生きられるんだろう」
「そんなこと言っちゃダメだよ海、海は確かに身体が弱くて病気にもなりやすいけどちゃんと勉強もして頑張ってるんだから神様はちゃんと見てくれてるよ
大丈夫、大丈夫だよ海」
「うん…」
海はこうやってたまに不安になって弱音を吐いてしまう
その度に僕は"大丈夫"を繰り返して落ち着かせる
実際大丈夫だと僕は思ってる
皆にも愛されているし、お母さんにもお父さんにも愛されている
海は"必要とされている存在"だから
そんな気持ちが仇となってしまったのかもしれない
ある事件が起きた
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