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静けさが広がり、居心地悪くなってその場を去ろうとすると
「俺が車で送るから、ちょっと待っててくれない?」
と言って引き留められた
「そんな、大丈夫です、迷惑かけられません」
「迷惑じゃないから、高見先生俺車出てくるんで1人で帰らないように捕まえといてください」
「あ、あぁ、分かった」
「大丈夫ですって!!」
「空くん、ごめんね、俺君の大丈夫は信じないことにした、いい子に待っててね」
最後に誰もが惚れてしまうような笑顔を残して伊藤先生は去っていった
意外と強引な人なのかな
それより僕の大丈夫は信じないって…僕は大丈夫だから大丈夫だって言ってるのに
「ねだ、…い!おい、羽根田!」
「う、わっ!すみません、何でしょうか?」
「海はあの状態の母親を見たことがあるのか?」
「……?あの状態って、ヒステリー起こした状態ですか?そうですね…海が居る時は普通ですから直接見たことはないんじゃないですかね」
質問の意図が掴めない
先生はこれを聞いて何を得ようとしてるんだろうか
「お前は日常的に…その、殴られたりしてるのか?」
「そんなことないですよ、母さんも父さんも、普段はちゃんと親をやってくれてます
僕をここまで育ててくれましたし、感謝してます」
「じゃあ、なんでお前だけ迎えに来ない?なんで髪を切らないんだ?なんで、お前は自分の親に敬語を使う?」
「えっと…」
質問が多くてどれから答えればいいのかと答えあぐねていると伊藤先生が戻ってきた
「高見先生、一気に聞きすぎです
そういったことは専門の俺に任せてください
さ、帰ろう空くん」
「はい、えと、高見先生、お水ありがとうございました、さようなら」
「え、あ、あぁ、じゃあな」
お礼を言ったとき、少し驚いた顔をしていた
僕がお礼を言うのはおかしい事なんだろうか
今日は柄にもなくいっぱい喋ったし、色々あったから少し疲れた
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