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「よし、ついたよ海、いくよ」
「うん、今日もありがとう、空」
いつも通りに海の車椅子を押しながら校門を通り抜けて校舎へと入る
でも今日はやけに見られているし、僕達を見ながら何かコソコソと囁いている
僕はなれてるけど、海は大丈夫かな
視線に疲れることもあるから気をつけないと
海をクラスへと送り届けると、僕は自分のクラスに向かう
クラス同じにしてくれたらもっとちゃんと海を守ることができるのに、なんて考えるのはもう何度目だろう
自分のクラスである1-Bの扉を開けると
ガヤガヤと騒がしかった教室は水を打ったように静まりかえってしまった
そしてこちらに向く視線
そんなに髪型変かな…
なんとなく前髪を触ってそれとなく顔を隠しながら自分の席についた
「やっぱりあれが空…?」
「うそ、海じゃなくて?」
「海は髪くくってねえだろ」
「そうだけど…双子って話本当だったんだな」
そんな声が聞こえてくる
顔似てるかな…?
一卵性にしてはあんまり似てないような気がする
だって、海はあんなに可愛いけれど
僕は全然可愛くもないしかっこよくもない
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