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「でね、さっき僕空に酷いこと言っちゃったでしょ…」
「そんなこと気にしないでよ、僕が悪いんだから」
「違うんだ、ただ、朝から父さんも母さんも空がいなくなるんだ、これからは3人で暮らせるねって、何度も何度も言ってくるから」
そりゃあそうだろうな
邪魔者がいなくなって、でも学校では面倒を見る
都合のいい付き人になったんだから
でも、それでも、
もうあの冷たい目を見なくてもいいんだ
もうお腹を蹴られることも、殴られて吹っ飛んで背中を打つことも、頭にたんこぶができちゃうことも、首を絞められることも
全部、なくなるんだと思えば
なんてことない
「つい、イラッとしちゃって
今日、来るとき滝沢さんにちょっと当たっちゃって
そんな自分にもイライラして、また空に同じこと繰り返しちゃった
本当にごめん、あんなこと欠片も思ってないよ」
「うん…
海はストレス感じると熱出ちゃうんだから、僕には吐き出してよ
海のおかげで、僕は寮に入れるんだから
海に出来ることはなんでもしたい」
「うん、ごめんね空、ありがとう」
「こちらこそ
家で転けたりしないでね
何かあったらすぐ電話してね、何とかしてすぐに帰るから」
「ふふ、気にしすぎだよ空
寮生活、楽しんでね」
「うん!」
僕はこれからの新しい生活に、心を踊らせた
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