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「とりあえず、僕は何か運ぶもの借りてきます
海、春だって言っても冷えちゃダメだから車の中に居てね」
「空!」
「空様!」
背後から聞こえる僕の名前を呼ぶ声は、
ただひたすらに無視をした
どこに行けば借りられるのか分からなかったから、とりあえず1番近い寮に行ってみることにする
桜はとっくに散って、青々とした若葉が顔を出している
もう、夏か…
「すみません、寮監居ますか」
窓口から呼び掛けても返事はない
ここの寮監は仕事はしないけど部屋には居るって有名なのに
ついでに海信者ってことも有名
海に似てる小柄で華奢で綺麗で可愛い子たち片っ端から声をかけてるらしい
顔はかっこいいし、優しいらしく海の代わりだと言ってもなんだかんだ喜んでいる人が多いみたいだ
「すみません」
もう一度呼んでみると部屋の奥でガタンっと大きな音がした
しばらくして、部屋着で髪はボサボサのいかにも寝起き、というような寮監がのそのそと出てきた
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