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「おい、優、いじめすぎだ」
「そんなこと言って、祐介だってニヤニヤしてたじゃん
まあ、ごめんね空くん
あまりにも可愛くて、つい」
「つい、じゃないですよもう…顔あっつ…」
パタパタと手で顔をあおぎながら顔を上げると、やはりまだニヤニヤした顔の2人がいた
「反省してませんよね2人とも…」
「あはは、バレちゃった」
「あー、仕事が欲しいって話だったか?」
「そうです!本題がすぐにどっかいっちゃうんだから…」
「そういや、広臣が仕事手伝ってくれるやつが欲しいとかぼやいてたな」
広臣、その名前には覚えがあった
つい最近、毎日見るようになった顔だ
最初こそ最悪の印象だったけど、最近は毎日いってらっしゃいとおかえりを言ってくれるその怠そうだけれど暖かさのある声に少しずつ安心感を覚えるようになった
寮監の、片瀬広臣、のことだろう
「えーでも、あの人って海くん信者なんでしょ?
大丈夫かな」
伊藤先生のその言葉は、遠回しに僕が襲われるのではないか、と伝えていることが分かった
「大丈夫だろ、最近あいつもうみうみ言わなくなってきてるしな」
「祐介同様目覚めたんですね、空くんの良さに」
「えっ」
いきなり出てきた自分の名前に驚いて思わず声を上げると高見先生は少し顔を赤くした
「ばっ、そんなんじゃねーよ!」
「必死なところがガチっぽいよね、あれ、恥ずかしがってんだよ」
伊藤先生は僕の耳に口を寄せて、クスクスと笑いながらそう言った
僕が人に海より好かれるなんてこと、今まであっただろうか
正直、僕も嬉しくて、顔に熱が集まるのを感じた
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