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顔が近寄ってきて、無意識のうちに顔を横に向けていた
それでも男はそのまま僕の頬を撫でながらもう片方の頬を舐め上げてきた
手よりも何倍も熱くてヌルッとしたそれに吐き気がした
「ははっ、頬もすっべすべ」
荒い酒臭い息が耳や首にかかって気持ち悪い
「り、つっ…いやだ、りつ…」
うわ言のように律の名前を呼んだ、その時
「何してんだこのゲス野郎が!」
律の声が聞こえて、すぐ側にあった男の人の顔がどこかへ飛んでった
僕を後ろから羽交い締めにしていた人の気配も、いつの間にかなくなっていた
「りつっ…!」
律が、殴り飛ばして草むらに蹲っていた茶髪の人に馬乗りになってまた殴ろうとしているのを慌てて止めた
「も、もういい、もういいから!」
「空…クソっ、さっさと失せろ!」
僕が聞いたことがない律のドスの効いた声を聞いて男の人たちは逃げていった
「ごめん、空
1人にしてごめん、遅くなってごめん、ほんとにごめん」
律が、抱きしめてくれる
それだけで、僕は身体がぽっと暖かくなるのを感じた
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