アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
(128)
-
「空!?どうしたの…これ、過呼吸…?」
奥まで進んできた律が僕の荒い息に気づいてすぐに駆け寄ってきてくれた
「ご、ごめ…ッ」
「もう喋んなくていいから、ほら、俺に合わせてゆっくり息して」
大きくて温かい大好きな手が僕の背中をさする
その体温と声にだんだん呼吸が落ち着いてくる
「ふっ、はぁ…ほんとにごめ、ん起こして」
「そんなの気にしないでいいから、気づけて良かった、もう大丈夫?」
「ん、大丈夫」
「なんか飲み物取ってくる」
「ありがと」
律がキッチンへ向かっていった
1人で、もう1度携帯の画面を見る
そこには先ほどと変わらずただ母さんの文字が並んでいるけど、不思議とさっきよりも恐怖は感じなかった
律が、いてくれてるから
その瞬間、携帯が着信を知らせた
画面には"ヒロさん"の文字
今日はバイトなかったと思うんだけど…
「もしもし、空です」
『あーごめんな、まだ早い時間に』
そう言われて初めて当初の目的の時計を見た
まだ7時すぎだった
「いえ、起きてたので、大丈夫です、何かありましたか?」
『朝からずっとお前の母親から電話が来ててな、何か伝言なら伝えときますよって言っても空に繋げしか言わないもんで』
「え…」
『今から俺の部屋来れるか?』
「すみません本当に、すぐ行きます」
『急いで転けるなよ』
「こ、転けませんよ!」
『ん、じゃな』
かけ直すまで待ってればいいのに、ヒロさんにまで迷惑かけて
そんなに大事なことなんだろうか
とにかく急いで行かないと
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
130 / 239