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「空?聞いてる?」
青空の下、大きな桜の木を見ながら律と昼食をとっていた
学校が始まって1ヶ月が経った頃だった
「あ、ごめん…聞いてなかった」
「もう、最近ぼーっとしすぎじゃない?
だから、今度海くんの誕生日の日に皆で、って言っても3人だけど…
俺たちの部屋に遊びに来ないかって、昨日話してたんだ」
"俺たちの"部屋…
間違ってない、正しいのに、こんな些細なことが引っかかる自分が嫌になる
海の誕生日、てことは僕の誕生日でもあるんだけど、忘れてるのかな…
「あぁ、うん、宿題とかやることなかったら行くね」
「うん、ケーキ作ろっか〜て言っててね、もし早めに来れるなら一緒に作ろう
遅くなるんだったら俺たちの力作を食べてもらうね」
「楽しみにしてる、次の授業の予習したいから、先に上行くね
また明日」
「ん、明日も教室で待っててね」
「…うん、じゃあね」
学校が始まって1ヶ月、寮にも教室にも居場所がなくて、息苦しさを感じていた
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