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突然の出来事だった
柳乃迅は僕に家事の全てを任せて、学園では黒のカツラを被って黒縁のメガネをして黒のカラコンをしてその派手な見た目を隠していた
クラスはS
律の家と対立していると言うくらいだから大きな家なんだろうとは思っていたけど、柳乃の家は想像以上だった
そんな家の跡取りである迅は、よく実家から呼び出されていた
実家から帰ってくる迅は決まって不機嫌で、それ以上機嫌を損ねるようなことをすればその場で髪をもって床に叩きつけられる
本当に柳乃迅という男は暴君という言葉がお似合いだった
その日も、実家から呼び出しを受けたらしい迅は朝早くから出かけていた
シワ1つないように丁寧に洗濯を済ませ、ホコリ1つないように部屋の掃除を済ませ、ソファでウトウトとしていた時だった
荒々しく開かれた扉から、顔から表情が消えた迅がでてきた
「お、おかえりなさい」
「…」
迅は一言も喋らず、大きな歩幅でこちらへと歩んできた
無意識に後ずさって床にへたりこんだままヒンヤリとした窓に背中が当たった
「ははっ、本当に最高
君と同室になれたこと、感謝しないとね?」
そう言って僕の腕を引きちぎれんばかりに引っ張って、無理やり立たされた
そのまま引きずるように迅は僕を部屋に連れていこうとした
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