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「律…に、会いたいなぁ」
這い蹲るようにして乱暴に脱ぎ捨てられた僕の洋服を手に取って、壁を伝って真っ先に風呂場に向かった
会いたい、今すぐ会って、あの暖かい手で頭を撫でて欲しい
でも、こんな汚れた自分じゃ会えない
無理やり、いきなりやられたのに感じてしまった、何度もいってしまった自分が、とても浅はかで汚い人間に感じた
また、お腹と背中が痣になっていた
随分前に出した自分の精子が固まって肌にはりついていた
全身舐められて、迅の唾液でベタベタになっていた
「…あ」
首の、鎖骨の少し上
所有痕とも言われる鬱血痕
「キスマーク…」
全身を見てもその1箇所だけだったが、逆にその1箇所だけが迅の圧を感じさせるような、禍々しいオーラを持っていた
風呂場に入って蛇口をひねった
水しか出てこなかったけど、まあいいかと思った
冷えた水が体を流れていく、手で腕を撫でて汚れを落とそうとした
でも、腕は余計に黒く濁った
排水溝に流れていく、僕に触れた水がどす黒く見えた
「き、たない、いやだ、汚い、なんで…?」
ボディーソープを手に取り腕を激しく擦る
黒が濃く広がっただけだった
「取れない、どんどん汚くなる、汚い、いやだ、いやだ!」
キスマークをひたすら擦り続けた
爪で引っ掻いても、なくならなかった
「僕が、汚いから」
何をしても、汚くなるんだ
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