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「あ!帰ってきた!」
内心ビクビクしながら部屋の扉を開けると、迅がそこに居た
「えっ…なんで玄関にいるんですか…?」
「え?空を待ってたんだよ
あんなに連絡したのに出ないから何かあったんだって思って
それにしてもひどい顔だね、すっごい興奮する」
迅は自分の頬を指差して笑ってきた
そうだ、僕、律に頬を打たれたんだった
思い出すとまた頬が熱を持ち始めた
「冷やしてきます」
「えー?冷たくない?俺こんなとこで待ってたのに、労いの言葉とかないの?
てかそれ誰にやられたの?てかほっぺたもそうだけど、空今にも死にそうな顔してる、どうしたの?
慰めてあげよっか」
「い、いいです
ごめんなさい、ほっといてもらえると嬉しいです…」
「そっか、話すつもりないんだね
ま、別にいいけど、今日は見逃してあげる
熱もありそうだし、さすがに病人相手にスるほど鬼じゃないからね俺も
お腹減ってるならさっき作ったポトフあるから食べなよ
じゃ、俺はもう寝るね、おやすみー」
「ありがとうございます、おやすみなさい…」
キッチンに行ってみると本当に鍋にポトフがあった
律と住んでた時は僕ばっかり料理してたから、人が作る料理ってすごく不思議
「ん、おいし…」
あったかくて優しい味がした
迅への見方が少し変わった日になった
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