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殺風景なリビングでぼーっとしながらテレビを見ていると、隣の部屋から笑い声が聞こえてきた
律と海だろう
そういえば、海から着信があったのに掛け直していなかった
後で、掛け直さないと…
「あれ、なんでだろ」
俯くと、絨毯にシミができた
ポタポタとこぼれるそれは、自分の目から出ているらしかった
前の部屋とは全く違う、ただのグレーの四角いラグに、ポツポツと黒いシミ
「なんで、泣いてんだろ、僕」
拭っても拭っても止まるどころか激しくなるばかりで戸惑う
また、笑い声が聞こえた
律は
海が好きなんだね
でも、僕は
自分から律を手放せる気がしないんだ
もっと酷く、僕を突き放してよ、律
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