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4限目の授業を終えて教室に戻ってくると、友達とお弁当を食べたりワイワイと騒ぎながら食堂に行く人がいたりと、十人十色でガヤガヤとしていた
2年に上がってから昼休みに教室にいたのは初めてで新鮮だった
昼休みに予定があるのは嘘ではない
学校に来た時、靴箱に昼休みに体育館裏に来て欲しい、という内容の手紙が入っていた
経験上、送り主の名も書いていないこんな手紙は良からぬ呼び出しであることは重々承知していたけど、律の気持ちに気づいてしまったばかりで整理もついていない今、2人の姿を見るのは辛かったから、この手紙に縋ってしまう
「食欲、ない」
朝、迅は先に出たようでもう居なかった
その代わりに机の上におにぎりが2つ置いてあった
迅は朝食べるようにと置いていったのだろうけど朝も食べる気になれなくて昼食にしようと持ってきたのだ
とりあえず時間があれば食べようと思っておにぎりを包んだ風呂敷をもって体育館裏に向かった
結果から言えば案の定悪い呼び出しだった
親衛隊って、本当にいたんだ…
「律様の親衛隊副隊長の須賀です、初めまして羽根田空様」
「こ、こんにちは…」
生徒会などには親衛隊がついているという話は聞いたことがあるけど、編入してきたばかりの律にもそんなものがあったのかと驚くばかりである
「この度は貴重なお時間をお借りして申し訳ございません
ただ、今律様とあなた達羽根田兄弟に関して様々な噂が流れていることはご存知でしょう?
そのせいで今私たちの隊は大変混乱しておりまして
恥ずかしい話ですが我らが隊長は精神的に幼い部分がありますので、今回私が真実を話していただきたく参りました」
「はぁ…」
口調は丁寧だし、顔も綺麗に笑っていて、和やかな雰囲気を出しているけどどこか威圧感を感じるその人を僕は苦手だと思ってしまった
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