アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
(212)
-
「何があった?全部吐け」
「迅さん連絡くるんじゃないんですか?」
「そんなもんいいから、さっさと全部吐けつってんだろ」
「…なんでそんなに聞くんですか、僕のことなんか別にどうだっていいでしょう」
「お前がそうなってんのは少なからず俺のせいでもあるだろ、てか普通はお前が全部俺のせいだって責めてもいい立場なんだよ
でもおまえ、なんも言わないから気になるだろ」
「…そうやって、迅さんが優しいから、僕のことなんかを心配してばっかりで構ってくれないって副会長さんが拗ねてるって、親衛隊の人が怒って、倉庫に閉じ込められました」
「…はあ…結局俺のせいじゃねえか…
でもそれだけじゃないだろ?
お前は確かに暗いのが苦手なんだろうってのは分かるけど、あんなに泣くほどではないはずだ」
「なんで知ってるんですか…」
「あんだけ明るい中で寝てたら分かるよ、暗くしたらうなされてるし」
「…律と、海が、倉庫のところまできて
痴話喧嘩の末にめでたく付き合いました」
「はあ?お前が閉じ込められてる倉庫の前でか?」
「いや、もちろん2人は僕が閉じ込められてるのなんて知らなかったんですけど
僕は2人が幸せになってくれたらって思ってたはずなんですけどやっぱりまだ整理ついてなくて、いちいち傷ついてる自分に腹が立ってきて、なんでか涙が止まらなくて、自分でも訳が分からなくなって、もうぐちゃぐちゃで」
「わかった、もういい、わかったからもう泣くな
無理に言わせて悪かった」
「な、いてな…っ」
気づけば視界は真っ暗で暖かいものに包まれていた
「は、なして…優しくしないでください」
「いいから、今は泣いとけ」
力強く包囲してくれる腕を軽く叩いても、話そうとしてくれなかった
どうして、こんなに優しくするの
なんで…
こんなの、慣れてないから、怖い
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
214 / 239