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____来てるじゃん、あの噂聞いた?
聞いたよ、本当に最低だよね
____まさか、本当に付き合ってたとは
どんな手を使ったんだか
____身の程知らず、立場を考えなよ
______さっさと消えればいいのに
飛鳥くんは宣言していた通りやってくれたらしい
もううんざりだ
朝からずっと、もう聞き飽きた
僕のせいで律と海が付き合えなかった、とか
僕が無理矢理律を脅して付き合ってた、とか
挙句の果てには、変装をといてまるで天使のようで息を呑むほどの美少年である迅までもが僕の毒牙にかかっている、とか
あることないこと、ザワザワと
どうして人間には耳なんて器官があるのかと、ない頭で考え出したくらいだ
そういえば、昼休みはどうしたらいいんだろう
もちろんあの二人と食べるつもりなんてない
でも、教室に居たらそれこそ格好の餌食だろう
保健室、行こうかな
昨日も迷惑かけてしまってまともにお礼も言えてなかったし
別に怪我もしてないし、傷つくことがあった訳でもない
でも、困ったらおいでって言ってくれたんだ
最近律が散々言っていた、甘えるとか、頼るということを分かってきた気がする
それをする相手は、もう律ではないけれど
「おい、聞いてんのか」
「…え?」
気づけば目の前には普通にどこにでもいるような男子生徒が2人たっていた
何回か見たことのある顔だから恐らくクラスメイトだろう
そういえばもう3限目になると言うのに今日はまだ飛鳥くんを見ていなかった
噂が広まっているということは学校には来ているはずなんだけど
いや、知らないだけでメールとか、掲示板?とかあるのかもしれない
SNSは分からないからなあ…
「無視すんなよ、本当腹立つな」
「ッ…ご、めんなさい」
机を強く叩かれて大きな音がして、一瞬頭の中が真っ白になった
大きな音とか暗いところは、苦手だ
「噂、どこまで本当なんだよ?
体使ったってのは本当だろうなあ、だって空くんは皆が知ってる程淫乱だもんな
本当にあの人と付き合ってたのか?」
「体なんか、使ってない、ただ、仲良くしてくれただけ」
「嘘言え
で?あの柳野迅とは?どういう関係だ?」
「まさか付き合ってるとか…言わないよなあ?」
「そ、そんなわけない!迅さんは友達だよ…」
「どうだか、俺ら知りたがりだからさあ
真相が知りたいんだよ
放課後、ゆっくり聞かせてくれる?」
もちろんこれがただ話すだけなんかじゃないこと、もう分かってる
でも、断れるような立場じゃない
「わ、かった…」
こうするしか、ないんだ
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