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クラス2
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僕が教室に入った途端今まで騒がしかった教室が嘘の
ように静かになった。
そしてこちらを見ながらまたコソコソと話し始めた。ここでも同じようになるのか。
僕の高校生活大丈夫かな?
心配になってきた。
自由に座って構わない。
そう黒板に書かれていた。どこに座ろうかとキョロキョロしていたら窓側の後ろ3席だけ妙に空いているところがあった。
謎だけどラッキーと受け取っておこう。
うん。
席に座り隣をちらっと見た。
なぜこの席だけ空いていたか何となく分かった。
隣はいかにもって感じの人が座っていた。
うわ~。ピアス多いな。
まっ僕には関係ないけど。
鞄を机の横に掛けその中に入っている本を取り出した。
隣にこの人がいるおかげもあってか誰も僕に話しかけては来ない。それでいい。
元来僕は人と関わることを好む性格ではない。
それにもし僕が消えたとしても誰も不信感を感じないように…。
そんなことを考えながら本を読んでみたり外の桜を眺めてみたりして時間を潰していた。
«ガラッ»
「おーい,席つけ~。記念すべき第1回目の授業を始めるよ~」
しばらくすると担任らしき先生が入ってきて授業を始めると言った。
これでしばらくは静かに過ごせる。
慎司「全員席ついたな?
よし,じゃあまず俺の自己紹介からしようか。俺は君たちの1-Sの担任になった新田慎司だ。担当教科は古文。よろしく」
さすが男子校。
先生がイケメンなだけでクラスの可愛い子?たちは頬を染めキャーキャー言ってる。
タカくんが言ってたバイやホモがいるってホントらしい。疑ってごめんタカくん。
慎司「じゃあ恒例行事としてみんな1人1人自己紹介してもらおうかな?じゃあ俺から見て前の左の席の子からよろしく。」
それじゃあ僕が最後か。
みんな名前とか好きな事とか得意なこととかを言っていく。
そして隣の席のいかにもって感じの人の番になって何故か教室に緊張が走った。
要「…神谷要」
それだけ言うとすぐ自分の世界に入っていった。
名前だけで終わりってのも新しいな。
みんなポカーンとしていたが先生が『じゃ,じゃあ次の人』と言うとはっとしたようにこっちをじっと見てくる。いや睨んでくる?
遥「森山遥です」
僕はそれだけ言うとすぐ座った。
イクたちといる間に笑うようにはなったがあったばかりの人達に愛想笑いはできない。
慎司「森山で最後だな。
よしっじゃあ交流として隣の人とペアになってまずはペアで喋って親睦を深めてね。その後俺が合図したら次は4人班でまた親睦を深めて…多分そうしてたらこの時間終わると思うらじゃあさっそくどうぞ。」
どうぞと言われても。
親睦ってどうやって深めるんだろう。
要「おい」
うーん。
どうしよう。イクたちと友達になった時はまさに偶然って感じだったし
要「おい。そこの森山遥」
遥「はい。森山遥です」
要「名前なんて聞いてねぇんだよ。それよりお前親睦ってどう深めるか知ってるか?」
見た目はいかにもって感じの神谷くんはどうやら僕と親睦を深めようとしてくれているみたいだった。
話しかけてもらったことは正直助かったけど…
遥「神谷くんは僕がそう言うこと知ってるふうに見えますか?」
要「見えねぇ」
遥「流石です。当たってます。
なので僕にも親睦の深め方なんて分かりません」
要「チッ」
舌打ちされても困るんだけど。
要「おい担任」
ヘイタクシーみたいに担任を呼ぶのはどうかと思う。
慎司「何かな?神谷くん」
要「親睦の深め方が俺はわかんねぇ」
慎司「え?」
そんなマジかよこいつら的な目で見ないでほしい。
先生はどうやら顔に出やすいタイプなんだろう。
慎司「えっと,そうだね…例えば好きな事とか…」
要「寝ること,喧嘩」
遥「本を読むこと」
慎司「嫌いなこととか…」
要「暇」
遥「めんどくさいことですかね」
慎司「好きな色とか」
要/遥「黒」
慎司「そうだな~。このクラスになって頑張っていきたいこととか…」
要「ねぇよ」
遥「ありませんね…」
慎司「…」
先生固まっちゃった。
嘘は言ってない。うん。
慎司「ま,まぁとりあえずお互いのことをこれでしれたんじゃない?まだ時間あるから気になったこととか聞いてみるといいよ」
あっ先生行っちゃった。
なんか変な感じ。
要「おい」
遥「何でしょう?」
要「お前も噂出てる見てぇだけどどう思う。
俺は腹が立つ。別に素人と喧嘩するつもりはねぇのによ……まぁ喧嘩売ってきたらシメるがな」
遥「うーん…僕にとっては噂を言っている他人でしかないので無関心の人に何言われても何も感じませんね…」
シメるのは如何なものか。
神谷くんはタカくんと同じ人種なようだ。
要「俺は嫌だがな。
自分のこと知ろうともせずただただ噂ばかり信じたり嫉妬や妬みで陰口言われるの」
遥「ぼくとていい気はしませんけどね。
でも気にしないようにすれば自然と気にならないようになるんですよ?」
要「…俺は」
慎司「はーい!班机にして次は班で交流始め~」
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