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寮にて5
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否定するな…か。
否定しているつもりはない。
けど自分をあまり過信しすぎるのも良くないと思う。自分の弱いところには誰しも蓋をする。
そしてその入れ物に入り切らなくなったらもっと大きな入れ物を用意してまた蓋をする。
そうすれば飲まれることなんてないんだよ。
要たちには悪いけど僕のこの性格は変わることはないと思う。
柊「は~いお待たせ。
和風定食風にしてみたよ~。この中で食べれないものがあったらいってねー」
器用なんだろうな。
僕も料理はできないわけじゃないけどここまですごくない。
遥「柊,柊」
横に腰掛けた柊の服をちょんちょんと引っ張る。
柊「…キュンとした…じゃなくてどうしたの遥ちゃん?」
遥「…納豆食べれない。あとクオリティはすごいんだけどちょと量が多いかも」
柊「いいよ?残して。納豆はプチ納豆で蓋開けてないからそのまま置いといて?」
遥「分かった」
柊「もういいの?」
遥「もう無理」
俊樹「半分も食べてないじゃないか…」
柊の料理は美味しい。
でも僕のお腹はそこまで大きくはないんだよ。
要「だからチビで華奢な体してんだろ」
遥「食べられないものは仕方が無いんだよ。
食べないと食べれないは違うよ?お腹痛いからトイレ行ってくる」
柊「分かったよ~」
やばい。
くる…。頭痛や吐き気,心臓の痛み。
遥「っんく…かはっ…ゲホッ…はぁはぁぐふっ…たくさん…はぁ…」
夜と朝は毎日とは言わないがこうやって血を吐くことが増えた。胃から色んなものが逆流してくるみたいな感じがする。
喉は切れてヒリヒリと痛み口の中は鉄の味がする。
口元を拭うと手には真っ赤な液体がべっとりとつく。
薬を飲めば昼は何ともない。
だけどこうやって血を吐くたびに自分の命の短さを感じる。
遥「はぁ…。お風呂に入ろっかな」
リビングに顔を覗かせてお風呂に入るとだけ言ってた からお風呂へ向かった。
遥「ふぅ…」
体を洗いシャワーで流す。
お風呂場にある鏡に映った自分の姿はとても綺麗とは言えないもの。
イクやタカくんも知らない。言っていない傷。
お腹の横と腰のちょと上,そして右の鎖骨の部分に大きな手術の傷跡がくっきりと残っている。
小さい時のものだけどくっきりと。
他のところもところどころ薄くではあるが傷跡が残っている。
普通ならこんな傷を消したいとか傷を付けた人をにくむのだろう。
けど僕は憎めなかった。
と言うより覚えてもいない傷なんて気にする要素がないからだけど。
そろそろ上がろうかな。
のぼせちゃうしね。
あっ服がない。
仕方ない,お風呂場についてる機械?でリビングに繋ぐ。僕のカバンを漁ってもらって服をとってほしいと頼みんだ。
そのあいだ僕はお風呂場の中で体を拭いた。
そして多分俊樹が持ってきてくれた服を来てリビングへと行った。
それから少しだけ話してから寝室のベットで就寝した。その夜懐かしい夢を観た。
昔の…僕の小さな頃の夢を。
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