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昔の夢6
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あのあと目が覚めたらベットの上にいて僕を腕の中に閉じ込めて寝いてるシンがいた。
近くで見れば見るほど整った顔立ちは僕でも惚れ惚れする。そっと手を伸ばしその顔に触れてみる。
きめ細やかで白い肌。肌荒れなんて全然ない。
深海「…あんまり人の顔で遊ばないでちょ~だいよ。せっかくぐっすり寝てたのによ~」
遥「…シンはなんで僕がひとりぼっちだって分かったの?」
深海「ん?」
遥「だっておかしいよ。あの時僕何も言わなかったのに…。普通はわかりっこない」
あの時の口調はまるで僕がひとりぼっちだって分かったようだった。じゃなきゃ僕に拾ってやろうか?なんて言うわけないもん。
深海「ククッ,勘が鋭いことで。でも別に俺は最初から知っていたわけじゃね~よ?あの時のお前の目はなにかに…いや全て諦めてたからな。なんとなくだ」
遥「なんとなく…」
深海「さてと,そろそろ店開かねぇといけねぇな~。めんどくせぇ~。あっ猫」
遥「?」
深海「今部屋の空きがねぇんだ,悪ぃけどしばらくは俺と一緒に寝てもらうぞ?」
遥「ん,分かった」
深海「それとそこに置いてある服に着替えて店にこい。今日から俺の店の手伝いをしてもらおうじゃね~の」
僕未成年なんだけど…。
百歩譲って手伝いは良くても流石にBARって…。
シンはそういう所はゆるい人なのかな…。
深海「言っておくが俺は緩くね~からなぁ」
…バレてる。
«カランコロン»
深海「らっしゃ…来たな~瞬。今日はまた随分と遅かったじゃね~の」
瞬「あぁ,まぁな。今日は少し忙しかったんだよ。シンいつものロックで」
深海「へいへい」
カウンターの中でグラスを洗いながら僕はその一連の会話をじっと聞いていた。
瞬…さん。シンと知り合いなのかな?
随分と仲良さげだった。
あまりにもじっと見すぎていたのか視線に気づいた瞬さんがこちらを見た。僕を見た途端目を見開きシンにこういった。
瞬「ついに犯罪に走ったのかシン…」
深海「うんなわけないでしょうに…。拾ったんだよ店の前でな~。可愛いだろ~。こう見えて男なんだぜ?」
そう言いながらお酒を瞬さんの前に出す。
その顔は妙に色気を放ってて,でもどこかいたずらっ子のような顔をしていた。
深海「ほら猫,自己紹介してちょ~だい。友達いや…家族?…まぁそこら辺はどーでもいいや」
遥「はじめまして,森山遥です」
瞬「俺は二階堂瞬だ。好きなように呼んでくれ」
遥「わかりました」
深海「おいおい,おふたりさんちと冷めすぎじゃねぇかい?」
冷めすぎと言われても…。
正直初対面の人とそんなにすぐ仲良くなれる人はいないだろう。
深海「まぁいいや。瞬,ちょといいか?」
シンはそう言いながら親指で奥の方を指す。
それに頷いた瞬さんとシンは裏へと行ってしまった。
とりあえず仕事しよ。
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