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風邪をひく6
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俊樹「熱結構下がったな…。まぁでもまだ37度5分はある。今日は大事をとって休め」
遥「ふふ,これ以上休んだらダメだよ」
柊「もぅ保険の先生には言ってあるから心配しなくても大じょーぶだよ!!」
遥「強引だね…分かったお言葉に甘えて休ませてもらうよ。ノート今夜見せてね?」
要「あぁ」
水曜日の今日も熱は完全に下がりきらず大事をとって休むことになった。
これ以上休んだら出席日数が大変なことになりそう。
そんなことを考えながら柊が作ったお粥を頬張る。
昨日はじゃこで今日は梅。ほんと料理上手いなぁ…。
«ブーブー»
別途横にあるスタンドを置いている小さな机の上にある携帯のバイブ音が部屋に響く。
ずっとカバンにあったそれを充電したのはついさっき。あぁもう何パーかは充電できたのか。
そう思い携帯に手を伸ばす。
遥「うわ…すごい数」
ロック画面に映し出されたのはいくつものメール。
送ってきたのは謎のお兄さんこと2年の先輩にイクやタカくん。
郁人【ハル大丈夫?熱が下がるまでちゃんと休んでね?】
隆彦【大丈夫か遥?ちゃんと休めよ?飯もしっかり食ってもっと太ってこい!!】
遥「ふふ」
思わず笑ってしまう。
イクは僕の保護者みたいなこと言ってるしタカくんに至ってはもう太ってこいって無茶だよ。普通熱の時は痩せるもんだよ。
遥「…ありがと」
«ブーブー»
ん?またメールだ。
さっきのは電源が入ったことによって一気にいたものだったけど今のは違う。
?【今日も休みみたいだけどだいじょーぶ~?】
謎の先輩さん…。
相変わらず授業中だろうがメールをしてるんだね。
遥【一体いつもどこから仕入れるんですか…人の情報を…】
?【言っとくけど今回のことは結構学校中で有名だよ?『白雪姫が熱を出して寝込んでいる』ってね~。他学年の僕のところまで来たよ?】
ただの生徒ひとりが休んだだけでそんなに騒がれるものなのかな?普通…。
というか百歩譲って騒がれていることは置いといて…
遥【白雪姫ってなんですか?】
?【あれ?知らない?遥って学園中の人たちから白雪姫ってあだ名が付いてるんだよ?】
遥【知りませんでした…】
?【確か由来は白い肌にぷっくりとした薄ピンクの唇,大きな黒真珠のような瞳に綺麗な黒髪ストレートで背も低い。童話から出てきたお姫様…だってね】
初めて聞いた。
嬉しくないんだけど,そんな噂。
まだ陰口や悪口の方がいい。お姫様って。
僕男なのに…。
遥【そうですか…。それよりもうすぐ文化発表会ですね】
?【そうだね~…楽しみ?】
遥【少しは…学園での行事ごとなんていつ最後になるかなんて分からないですから】
?【寂しいこと言うね~。もっと前向きにいきなよ】
遥【難しいこと言いますね…もうきっと助からない命なんですよ?】
?【…そうだね。自分のことは自分がよく知っているから…でしょ?】
遥【そうですね…】
?【もうすぐやっと直接会えるかと思うと嬉しいよ。楽しみで前日寝れないかも~】
遥【そう言いながら寝るタイプですよね】
?【失礼だね~】
遥【それは失敬…。僕ちょと寝るんですみません】
?【りょー,ゆっくり休んでね~】
携帯を棚に戻し僕はベットに潜った。
横になれば自然と眠気が襲ってきてそのまま眠りについた。
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